ある日、地下鉄車内のことです。帰宅ラッシュの時間に、杖を持った高齢者の方が乗車され、 おぼつかない足取りで席を探しているようでした。ふと、シルバーシートに目をやるとそこに は「ゲームに夢中になっている中学生」「音楽をイヤホンで聴いている若者」「高齢者を見るや 居眠りをする大人」席を譲ろうとする乗客は誰もいませんでした。席を譲るとする「思いや りの心」「やさしい心」を持ち合わせる乗客がいないことがとても悲しく思える瞬間でした。 確かに席を譲ろうと声をかけるのは、勇気もいります。
断られたら恥ずかしいとも思ってしまうかもしれません。しかし、このような経験をした高齢 者または身体の不自由な方は少しずつ街に出かけていくのが遠のくのではないでしょうか。 これからの社会を考えると「心」「言葉」「行動」は不可欠です。
家族間の心のやりとり、学校内での言葉のキャッチボール、地域の人たちとの関わり、困って いる人を見かけたときに自然に声をかけたりできる「思いやりの心」手を差し伸べたりするこ とのできる「やさしい心」自分が人に役立つと感じられる「喜びの心」を身につけられる学習 環境を整えてあげることが私たちの社会的使命であり、よりよい社会を築くことが大切だと 考えております。